2011年02月27日 00:58
新カテゴリーレンズ 「HOYALUX JAZ」
ご無沙汰しております。Oliveです。 東京は大雪が降ったりして冬と
春の間を行ったり来たりの天候です。インフルエンザも流行っている
ようですので、皆様ご自愛くださいね。
春ももうじきですね。(花粉の季節の到来でもあります・・・。)
春になると何かを始めたくなったりするものです。
そんなときは、視界が開けて前途洋洋たる心持ちになりたいですよね。
今日は、新しいことにどんどん挑戦したくなるような気持ちになるのに
ピッタリの商品をご紹介します。
その名も、HOYALUX JAZ(ジャズ) という 新カテゴリーの累進屈折
力レンズです。
名前の由来は、Joy for seeing All Zone
の頭文字をとったもので、どの距離も快適に見て生活を楽しんで下さい
という願いが込められています。
音楽のJAZZとは関係ありません(笑)
さて、JAZはどこらへんが新カテゴリーかといいますと、「遠・中・近」
レンズであることです。
と言われても、どこが新しいのかこの字面からパッと見では分からない
と思いますので、ご説明致します。
これまでの累進屈折力レンズの分類は、
「遠・近」や「中・近」、「近・近」
など、設計上重点を置く2つの視距離の組合せで表現されてきました。
あちらを立てるとこちらが立たないという、累進屈折力レンズの光学
的な特性上、力点を置けるのはせいぜい2点だったからです。
遠近両用レンズは、実際には遠・中・近距離をカバーしていますが、
長時間の中・近距離の使用にはあまり向いていません。だから、やっぱ
りカテゴリーは「遠・近」です。
中・近レンズだと、室内では遠近両用より断然快適でよいのですが、
遠くがよく見えないので、部屋の外に出ると途端に不便になります。
したがってカテゴリーは「中・近」のままです。
ところがJAZは遠方が見やすい「遠・近」の快適さに「中・近」の
ような近方・中間視界がついているため、デスクワークから外出まで
何でもこなせてしまいます。
すなわち、「遠・中・近」がバランスよく見えるちょっと欲張った
レンズなのです!
こういう累進レンズって、今までありそうでありませんでした。
なぜなら、JAZの特徴にもなっている、広い中・近視界と遠方視界の
両立を実現するためには光学設計的に絶妙なさじ加減が必要で、そこが
なかなか難しかったからです。
このさじ加減が可能になったことによってJAZが誕生しました。
JAZにはHOYAの累進開発の経験がたっぷり詰まっています。
遠くの見え方だけで比較すれば、遠近両用の方がJAZよりきれいに遠く
が見えますが、一度お使いになってみれば、中・近距離を見ることが多
い現代のライフスタイルでは、どの距離も“ほどよく、まんべんなく”
見えるJAZの持ち味をじわじわとお感じになることでしょう。
実際にお使いになった方からは、
「中近レンズだと掛けたまま外に出られなかったが、JAZなら掛け外し
が要らなくて便利です」とか、
「あとちょっと、という痒いところに手が届く感じの見え方かなぁ」
という声をいただいております。
新発想の新感覚レンズ「HOYALUX JAZ」、是非体験してみて下さい。
2010年04月13日 12:23
レンズの新調: 女性の場合、こんなニーズもあり?
こんにちわ。Oliveです。
皆様、今年のお花見はいかがでしたか?私の勤務する工場は山の
方にあるため、見頃の時期が都市部より1週間~10日程遅れます。
自宅付近と会社とで、シーズンに2回お花見が楽しめてちょっと
お得な気分になります。
さて、桜と言えば私事ですが、この春、子供の入学式がありました。
このような式のときのメガネって、皆さんどうされていますか?
普段と同じものですか? 眼鏡店さんでは、「冠婚葬祭用メガネがあると便利です。」というお勧めの仕方をすることがありますが、確かに普段と違う装いをしたときに、メガネだけいつも通りだと浮いてしまうことってありますよね。
私の経験では、冠婚葬祭というより日常生活の場面で、カジュアル
な服装やスポーツなどOFFの服装のときに、メガネだけがONの
ままで似合わなくて困ったことが度々ありました。
こういうとき、自分のライフスタイルに合わせて、ちょっと雰囲気
の違う1本を持っていると何かと便利です。
スタイルに合わせて変えるのはフレームの話。では、レンズの新調
はどういうタイミングで行うことが多いでしょうか。
子供や学生、老視の方の場合は、”度が進む”という現象があるので
定期的にレンズを新調する機会がありますが、その中間層の社会人
だと度数を更新する機会は少ないと思います。
まして、日中はコンタクトレンズで夜だけメガネとか、連日装用の
コンタクトのユーザーでメガネはごくたまに、つなぎの数時間しか
掛けない方などは、少々見えなくてもさして不便を感じる時間が短
いので、そのままにしていることが多いようです。
度が弱くて遠くが少々見えにくくても、室内ならばさほど問題にな
らないので、なおさらです。
ところが、私の身近でそれでもレンズを新調した人が相次いで現れ
ました。きっかけは2人目の妊娠です。
なぜ2人目かというと、1人目のときにこんなことがあったから。
・産後は昼夜を問わぬ3時間おきのミルクに合わせる生活のため、
メガネをかけっぱなし。産んでからの数か月はメガネ比率が非常に高くなる。そのとき、度数が合っていないメガネで終日を過ごすのは、ものすご~く不便。なのに、眼鏡店さんに行く時間がとれない!
・お産のときにメガネで臨んだら生まれてきた子の顔がよく見えず、
残念な思いをした。(ちょっと生々しい話ですが、取り上げる瞬間の話です。)
私は普段からメガネなので、なるほどね~、と思いました。
さらにフレームの話をすると、何年も前に作ったメガネなので、デザインがすっかり流行遅れになっており、そのメガネで外に出るのが恥ずかしい。でも買いに行く余裕がない、という話も聞きました。
ちょっとおシャレ目なフレームならば、お散歩やおつかいのときに、
すっぴんでもメガネと帽子でそれなりの格好に見せることができますね!
いっそ、産婦人科と眼科が両方入っているような病院では、産婦人
科の待ち時間のときに優先的に眼科で検眼を提案してくれると喜ばれる
のではないでしょうか。
総合病院の方、このアイディアいかがでしょう?
2010年02月15日 13:11
●レンズ: イトメントリ(糸面取り) ~眼鏡レンズの仕上げ~
こんにちは。Oliveです。昨年は東京地方は雪がまったく降らなかったの
で、今年は「よく降るなぁ」と思ってしまいます。
雪が終わるともう春ですね。春と言えば、決まっている訳ではありませ
んが、新製品発売のイメージがあります。
弊社では、新製品、新機能を導入する前にモニターテストを行っていま
す。テストは発売までに何回か繰り返し行われます。
自分の部署内で試作レンズを眼鏡にして掛けるときは、あまり細かな仕
上げまでせずに作成してしまいますが、開発が佳境に入ってきて、社外
の方にモニターしていただくときなどは、きちんとレンズの縁の部分の
始末を行います。
具体的には、マイナスレンズ(近視用のレンズ)では度数が強くなってく
ると端がとんがってくるので、フレームに入れたときに端が顔に当たって
切れたりしないようにエッジを面取りします。
その面取りの幅が糸のように細いので、「糸面取り」と呼ばれています。
糸面取りは、ちょっとでも失敗すると、レンズにキズがついたり、面取りを
し過ぎたりしてしまうので、私はおっかなくてやったことはありません。
私がする面取りなんて、風呂吹き大根、蕪、さといもぐらいです。
近視の眼鏡をお掛けの方、ご自分の眼鏡をちょっと見てみてくださいね。
2009年12月18日 17:41
「元上司の話」
こんにちわ、Oliveです。
師走も半ばになり、今年もあっという間におしまいですね。大人に
なればなるほど時間の経ち方が加速度的に早くなるのをしみじみ
実感します。
今日は、ちょっと嬉しかった内輪ネタのお話をさせていただきます。
11月30日の朝日新聞の夕刊に私の元上司の記事がでました。
一面を丸々使った「すご腕つとめにん」という企画で、大きなカラー写真
も載っており、扱いのあまりの大きさに紙面を広げたときに思わず
声が出てしまったほどです。
記事では、元上司が国産の累進レンズ(遠近両用レンズ)の開
発に大いに貢献したことが思い出話とともに紹介されていました。
記事には私の知らなかったエピソードなども書かれており、本人
を知る一読者として当然面白かったのですが、一般の方が読んでも
若いころのやんちゃな社員振りや開発途中の胸の内など、十分お
楽しみいただける記事であることは請け負います!
その記事の一節に、「累進レンズは主にお年寄りが買うものだから、
年金で買えるようでなければならない。手頃な値段で品質の良いも
のを提供するのが自分の役割」というくだりがあります。
私はこの発言をこれまでに何度となく本人の口から聞いているので、
元上司はこの信条を技術者としてのミッションと感じているのだ
と思っています。
元上司は、これまでハイエンド商品から普及品まで幅広く設計を手が
けてきました。
ハイエンド品だとそれこそ年金生活者にはとても手の届かない値段
になってしまいます。でも、そもそも開発は顧客ターゲットと要求スペッ
クありきの話で、そこは商品企画で決まる事項なので技術者が関与
できない部分があり、その点で葛藤があったことだろうと思います。
ですが、ハイエンド品は技術者にとって別の側面もあります。価格だけで
みれば信条に沿わないかもしれませんが、何といっても自社の顔となる
製品になることや、最新の技術を盛り込める醍醐味に魅力を感じない
訳はないと思うのです。
要求されている開発要件を自分の感じているミッションとすり合わせて
どのように心情的に落とし込んできたのか、今度、先達としてのメンタ
ル面の経験をじっくり聞いてみたいと思っています。
元上司は、現在フェローとしてまだまだ意欲的に仕事に取り組んでい
ます。そんな姿を見ていると、こちらも負けていられないな、という気に
させられます。
尚、この記事は、朝日新聞アスパラクラブのHPでもみることができ
ますので、ご興味のある方はどうぞご覧下さい。
(下記よりリンクできます。)
【asPara 高校生club 凄腕つとめにん「HOYA開発部フェロー
自前の遠近両用レンズ、時を忘れ研究」(09/12/01)
http://aspara.asahi.com/column/tsutomenin/entry/DHc9m4pqbM
2009年11月11日 09:28
「眼鏡レンズと六時堂の鐘」
こんにちわ。 Oliveです。
秋も深まり、冬の足音が聞こえ始めてきましたね。
秋といえば、読書の秋。最近、山崎豊子を読もうかと思い立ちました
が、日々の生活がすでに重いので(?)、話の長さと重さに耐えられ
ないかもと思い、軽い読み物を選びました。
宮城谷昌光のエッセイです。その中に面白い話が出ていました。
吉田兼好の「徒然草」第二百二十段に出ている六時堂の鐘にちなんだ
お話です。六時堂とは大阪府の四天王寺にあるお堂のことです。
かいつまんで説明しますと、「辺鄙な田舎は見るものがないが、
四天王寺の舞楽だけは例外!その秘密は、六時堂の前にある鐘を使っ
て楽器の調律をバッチリ行うからである」という内容です。
鐘の音の高さは気温の変動で変わるので、涅槃会(2/15)から聖霊
会(2/20)までの間の音の高さを採用しているという徹底ぶり。
こういう話、大好きです。ゾクゾクします(笑)。
ところで、眼鏡レンズの度数を測定するときにも、この調律に似た
話があります。測定するときに使う光の基準波長がe線(546.1nm)
かd線(587.6nm)かで度数が変わります。
昔はd線でしたが、今はe線となっています。
その昔、d線からe線への過渡期にあった頃、基準線が変わったこと
をうっかり忘れて測定し、違う度数が出てきたので、すわ「度数
不良だ!」と騒動になったことがあると聞いたことがあります。
そんな話をふと思い出しました。
2009年09月24日 17:15
レンズ_汚れが拭き取りやすくなるコート & メガネ拭き活用法
こんにちは。Oliveです。シルバーウィークを前にワクワクして
いると言いたいところですが、生憎なにも予定なし。のんびり過
ごしたいと思っています。
先日の日本経済新聞(2009年9月16日)に、メガネの洗浄剤や
スプレーの売れ行きが好調という記事が出ていました。
なんでも、メガネを買い控えるためにこまめにお手入れをして長
持ちさせたいという消費者心理からだとか。
メガネレンズメーカーの立場としては困りますが、自分も他の商
材にはそのようにしているので言えた義理ではありません。。。
メガネを長持ちさせるコツは、勿論、丁寧に扱ってこまめに手入れ
をすることです。気がついたときに即お手入れができれば楽です
よね。
そこでご紹介したいのが、レンズの汚れを拭き取りやすくする
コートです。
このコートはレンズ表面の「すべり感」を向上させているので、
ほこり等がつきにくくなっています。
何といっても拭くときが楽しい!メガネ拭きがするする~っ
と氷上を舞うように滑ります。これは実際に体験してみると新食
感ならぬ新感覚で楽しいです。
なお、市販のクリーナーや洗剤等のご使用の際は、クリーナー等
の成分がレンズ面に残らないようお拭き取りくださいね。クリー
ナー等の成分が残ると、コートのすべり感が低下することがあり
ます。そのようなときには、クリーナー等の成分をよく洗い落とし
て下さい。すべり感が戻ります。
●私のメガネ拭き活用法
職業柄、メガネ拭きを何枚も持っていて余っていたので、洗面台
の鏡を掃除するのに使ってみたところ、とてもよい感じです。
一番のメリットは洗剤が要らないこと。水しぶき跡などの汚れに
は、上から水をつけてメガネ拭きサッと拭けば一拭きでピカピカに
なります。雑巾と違って鏡に毛羽が残りません。
あっという間に掃除ができてかなりストレス解消になります。
私は洗面台の引き出しに常備しています。どうぞお試しあれ。
2009年08月31日 14:30
メガネレンズと計算視力
こんにちは。Oliveです。8月もいよいよ終わりますね。
なんだか夏らしくない夏だったような気がします。
個人的には、じっとしていても汗が滴り落ちるような、
じりじりと暑い夏が好みです。
夏の日差しと言えば、このブログをお読みの皆さま!
車のダッシュボードに眼鏡を置きっぱなしにすることは、
眼鏡に大変大きなダメージを与えますのでお避け下さい。
レンズやセルフレームが変形したり、レンズの反射防止コート膜が
はがれやすくなります。夏に限らずお気をつけ下さいませ。
突然ですが、皆さまは「計算視力」という言葉を聞いて、
何を思い浮かべますか。
私を含めHOYA社員なら「計算によって求めた視力換算値」です。
HOYAではレンズの見え方の良し悪しを判断するとき、装用者に
とってどのように見えているかを知ることに重点を置いているので、
レンズ上の視力換算値の分布での評価も行っていますが、この言葉
って世の中にあるのかな、とネット検索してみたら意外や意外。
造語としてそれなりに普及しているようで驚きました。
世に出ている「計算視力」は、「数式を見ただけでパッと瞬時に
計算できる能力」を指しており、一時期話題になったインド式計算
(2桁の九九)など、暗算と関連があるようです。
「暗算力」より「計算視力」と呼ぶ方が、響きもなんかカッコよくて、
言葉としてキャッチーですね。パッと見て数式をインプット、
コンピューターみたいにガガガと頭の中で計算して、即、出力。
一瞥にて計算完了。
眼力みたいなイメージでしょうか。
うちで言うところの「計算視力」ももっとメジャーにならないかなぁ。
2009年08月06日 11:58
サミット昔話
こんにちは。Oliveです。
今年の先進国首脳会議(サミット)はイタリアでの開催でしたね。
サミットとは、「頂点」、「最高点」という意味で、私にとってサ
ミットといえば、真っ先に思いつくのは勿論、自社の累進屈折力
レンズの名前です。
初代HOYALUXサミット、NewHOYALUXサミット、HOYALUXサミット
プロ、HOYALUXサミットCD等々。
今、市場に出ているのは、HOYALUXサミットプロ、HOYALUXサミット
CDそして、昨年発売したばかりのHOYALUXサミットプレミアムです。
そこで、今日はサミットにまつわる昔話を2つご紹介します。
【1つめ】日本は昔から反射防止コート技術に長けていた
メガネレンズには、反射防止機能をもった薄い膜がコーティング
されています。このコートがついていないとレンズ表面が反射光
で白く光ってしまい、眼鏡を掛けている人の顔(目の周り)が
よく見えません。よくマンガで眼鏡が“キラーン”と白く光る
アレです。
それが先進国首脳会議とどう関係あるのか?と思われた方。各国
首脳の集合シーンを思い浮かべてみて下さい。日本では反射防止
コートの普及が諸外国に比べて早く、普及率も高かったので、
サミットの集合写真を撮ると日本の首相の眼鏡レンズは反射なしで
きれいに写っているのに対し、外国の首脳の方のレンズは白く
鏡のように光っていることがしばしばあったそうです。
当時を知る弊社の社員いわく、「首脳レベルの人が掛ける眼鏡な
のに、反射防止コートついてないんだ・・・。」と思ったとか。
今では、反射防止コートはどのメーカーも標準仕様に近いかたち
になっているので、こんなことはもうないでしょうけれど、サミッ
トの時期になると毎年この話を思い出します。
【2つめ】サミットな結婚式
私が結婚式の会場を探していた頃の思い出話です。(プライ
ベートな話ですみません。)
舞浜にある某ホテルのレストランの名前がずばり「サミット」
で、見つけたときには、これは!!と思いました。
「ウェルカムボードは、水色に染色したグラデーション付きの
丸レンズで縁取りして、メインディッシュの付け合せは
レンズ豆※・・・♪」なんて考えたりもしましたが、私一人の
好みで押し通せるわけもなく、あえなくボツとなりました。
眼鏡業界にお勤めで結婚をお控えの方、会場が「サミット」で
なくとも、レンズ豆を使うのはGoodなアイディアだと思うの
ですがいかがでしょう。フレンチやイタリアンではよく見る
食材ですし、インドカレーでも使われます。
極めつけに、引き出物にオリジナルデザインの眼鏡拭きを添え
たらバッチリ!
どうぞご検討下さい?!
※レンズ豆・・・“レンズ”の語源になった豆。光学レンズ誕生
の頃、今で言う凸レンズがこの豆の形に似ていたので、レンズと
呼ばれるようになった。
2009年06月24日 09:47
「レチネックス」と網膜色素変性症
こんにちは。Oliveです。
ここ数回、染色レンズの話が続いていますので、もうひとつご紹介
したいと思います。
街中を歩いていて、妙に濃いオレンジや黄色のレンズをかけている
方を見かけたことはありませんか?それも、どうも”指し色”で使って
いるのではなさそうな・・・、というような色のレンズです。
これは主に網膜色素変性症という病気の方のためのレンズで、
「レチネックス」と言います。網膜、“レティナ:Retina”に由来する名前
です。
この病気は目に紫外線があたるのはよくないことなので、レンズに
紫外線領域の波長をカットするような処理が施され、色も、目に入る
光の量と分布をコントロールするのに効果的なものが選ばれています。
その結果、通常の染色レンズとは異なる色みのレンズに仕上がって
いるわけです。
今ならレンズメーカーに勤めているから知っているようなものの、
知らないときに見たときは、「うわ、すごい色。なんでこんな色選ぶ
かな?」と引いてしまいました。
(当時受けた印象を正直に書きます。)
網膜色素変性症に限らず病気や怪我でも何でもそうですが、
一見健康そうにみえて何か困難を抱えているようには見えない方の
外見や立ち居振る舞いが、時として不自然に映ったり
理解できなかったりすることがあります。
しかしそれは、自分の知っている範囲内の経験だけに照らし合わせた
ときにそこに前例がなくて「??」と思うだけのことなので、
私は自分がそういう情景に出会ったときに不躾にならないよう
気をつけるようにしていますが、それだけでは不十分であることを、
先日、ある眼科医の先生と話をしていて気づかされました。
(レチネックスの色を)「健常者にこそ掛けて欲しい。
そうすれば、障害者がかけやすくなるから。」
この言葉を聞いたとき、逆転の発想に驚きました。
自分が掛けてしまうなんて!そんなのあり?という感じです。
私のちっぽけな心がけは、私という主観の領域を超えることは
ないでしょう。でも、自分で掛けることによりこの領域を
飛び越えて主観が客観に変わり、意思が行動となって具現化
するのだなぁ、とパラダイム・シフトの衝撃の余韻の中、
ぼ~っと考えました。
しかし、実際掛けるにはかなり勇気が要るのも事実。
ビーチバレー?トレッキング?フレームの選び方によっては
結構イケるかも。なんせ強烈なビタミンカラーですから。
行動に移さない限り意味がありませんが、でも、そういう発想も
あるのだということを皆様とシェアできたらと思い、ご紹介しました。
レチネックスには、ユーザーの方からいくらなんでも色が
どぎつすぎるという指摘を受け、グラデーションタイプや
もう少し色味をソフトにしたものも出ています。
ソフトなタイプは室内で使われたりするそうです。
(濃いと室内では暗すぎるから。)
とにかく、レチネックスで一番大事なことは
「掛けている方の目を守ること。」
メーカーとしてそれが第一義的課題ではありますが、
装用者のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)向上にも
目を向けて行きたいと思っています。
2008年02月13日 16:54
カラーレンズと車の運転 ~高齢者の夜間運転~
こんにちは。Oliveです。
前々回、カラーレンズの話をしたときに注意事項について書きません
でしたので、今回改めてご紹介すると共に、高齢の方向けに、カラー
レンズのちょっとした効用をお知らせしたいと思います。
●カラーレンズの注意点
カラーレンズには運転不適合なものがあります。信号の色が正しく見
えにくくなってしまう色・濃さのカラーレンズです。
昼間はよくても夜掛けるのはダメなもの、昼間からダメなものがあり
ますのでご注意下さい。
運転不適合:信号を誤認する危険性があり、昼間でも運転に適さない
もの。
夜間運転不適合:夜間や薄暗い場所での運転に適さないもの。
視感透過率(光を通す割合)が75%未満のレンズです。
色が薄いときはほとんど問題ありませんが、濃く染めると不適合に
なることが多いです。どの色でどの程度の濃さだと不適合になるのか
メーカーから一覧表が出ていますので、これからカラーレンズに挑戦
してみようかと思われる方は、お買い求めの際に眼鏡店に聞いてみて
下さい。(勿論、お店の方から先に説明があるでしょう。)
以上は運転に向かないカラーレンズの話ですが、逆に少し色がついて
いる方がよい場合もあります。
●カラーレンズのちょっとした効用~高齢者の夜間運転~
この話は、先日、営業の方に同行して眼科医を訪問する機会が
あったときに聞いたもので、最近知りました。
・目は、年をとると白内障でなくても水晶体の透明度が低下する。
(おおむね70歳以上)
↓
・光量不足になり、視界の明るさが低下する。
↓
・コントラスト※が低下するので視力が出にくくなる。
↓
・レンズに黄色やオレンジを薄くつけると、コントラストが向上
するので、視認性が高まる。
つまり、物の見分けがつきやすくなるわけです。
カラーレンズと言うとファッション面が先立ちますが、お年を召した
方の場合、色によってはファッションのみならず機能的アンチエイ
ジングの効用もあることになるので、実用面でもいいかもしれません
ね。
次回は、医療用カラーレンズの話をしたいと思います。
※ コントラストとは、明るい部分と暗い部分の差のことです。
コントラストが高いとは、明暗差が「はっきりくっきり」、
低いとは「ぼんやり」と思えばよいでしょう。